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コーン貫入試験 Cone Penetrometer Test |
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近年、グローバル化が進み、世界で通用する規格の必要性が指摘される一方、構造物設計の信頼性向上がより強く要求される時代になっています。
地盤調査においても、より多くの情報を効率的に収集できる信頼性の高い調査方法が求められています。
標準貫入試験は簡易な試験方法で、さまざまな地盤に対応でき、N値の解釈も理論的な考察を加えれば適切な地盤評価ができます。しかしながら、N値は簡便な試験であるがゆえに精度と適用に限界があります。
これに対して、コーン貫入試験(Cone Penetration Test)は、国際的に定着した原位置試験方法で、先端抵抗qc、周面摩擦fs及び間隙水圧uを計測し(三成分コーン)、試験結果からは地盤強度に関する多くの情報を引き出すことが可能で、土質分類をはじめ支持力、圧密沈下、液状化など様々な検討ができます。
CPT試験は性能設計・信頼設計の時代にふさわしい地盤調査方法と言えましょう。
当社は2007年に(独)鉄道建設・運輸施設整備支援機構のコーン貫入試験についての特定指定業者となりました。
●特徴と効果
・ロードセル、間隙水圧計の測定により人為的なバラツキのないデータを得ることができます。
・標準で2cmごとの連続したデータを採取し層厚2〜3cm程度の薄層の確認も可能です。
・先端抵抗qc、周面抵抗fsは直接得られる静的な地盤強度で精度の高い土構造物の設計が可能になります。
・25〜60m/日の調査が可能です。
・土壌汚染調査では掘削を伴わないので汚染地下水の拡散を防止できます。
・三成分と併用してサイスミック、ビデオ、コンダクティビティーなど様々なセンシング・ツールスが併用可能です。(多成分コーン) |
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●コーンプローブ・貫入装置
当社のコーンプローブは国際的に定評のあるバーテック社(米)、フグロ社(オランダ)のシステムを用いており信頼性の高いデータを提供します。
当社は自重で200kNの反力を確保するCPTトラックから、狭所で試験可能なコンパクトなものまで豊富な種類の貫入装置を取り揃えており、お客様の多様なニーズにお応えすることができます。 |
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呼 称 |
CPT Truck |
CPT
Caterpillar |
CPT6625 |
CPT6610DT |
CPT54LT |
貫入機製造
メーカ |
Geo Mil
(オランダ) |
GMF Gouda
(オランダ) |
Geoprobe
Systems(米国) |
Geoprobe
Systems(米国) |
Geoprobe
Systems(米国) |
全景写真 |
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規
格
・
寸
法 |
最大貫入力 |
200kN |
100kN |
202kN |
160kN |
80kN |
最大引抜き力 |
260kN |
260kN |
300kN |
214kN |
120kN |
自重 |
20.0t |
10.0t |
4.0t |
2.2t |
1.1t |
幅×長 |
2.490×8.220m |
2.300×4.430m |
1.524×3.226m |
1.219×2.388m |
876×2.210 |
高さ
(作業時最大高さ) |
3.680(5.070)m |
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1,981(4.216)m |
2.159(3.886)m |
1.626(3.124)m |
最大油圧 |
21.5MPa |
21.5MPa |
16.9MPa |
19.6MPa |
15.2MPa |
シリンダーストローク |
1350mm |
1350mm |
1676mm |
1676mm |
1372mm |
ハンマー形式 |
− |
− |
GH62 |
GH62 |
GH42 |
回転ヘッドトルク |
− |
− |
759N-m |
759N-m |
841N-m |
アンカー方式 |
自 重 |
自 重 |
φ16inスクリューアンカーを搭載 |
φ16inスクリューアンカー又はリピートアンカー |
φ8inスクリューアンカー |
実
績 |
最大経験深度 |
60m |
40m |
50m |
36m |
20m |
最大貫入N値(qc) |
50(47MPa) |
20(15MPa) |
50(47MPa) |
48(40MPa) |
20(12MP) |
最小作業スペース |
3.5m×9.0m |
3.3m×5.5m |
2.5m×5.0m |
2.5m×4.5m |
2.0m×3.5m |
適
用
条
件
等 |
傾斜地
勾配 |
max=7° |
max=7° |
max=10° |
max=10° |
max=7° |
適応温度 |
-5°〜40° |
0°〜40° |
0°〜40° |
0°〜40° |
0°〜40° |
砂層での対応N値 |
N値≦50 |
N値<20 |
N値<40〜50 |
N<40〜50 |
N値<15〜20 |
中間礫層での対応 |
不可 |
不可 |
φ45mmロータリボーリング併用 |
φ45mmロータリボーリング併用 |
不可 |
現地までの搬入 |
自走 |
10tセルフ |
6tセルフ+2tユニック |
4tユニック |
2tユニック |
場内小
運搬 |
自走 |
自走 |
6tセルフ |
4tユニック |
2tユニック |
日
進 |
CPT日進 |
60.1m/日 |
41.7m/日 |
32.0m/日 |
26.7m/日 |
31.0m/日 |
MCPT日進 |
35.5m/日 |
30.0m/日 |
23.4m/日 |
20.4m/日 |
22.9m/日 |
特
徴 |
反力用
アンカー |
・アンカー不要。 |
・アンカー不要。 |
・φ16inスクリューアンカー2本を同時施工
・アンカーの施工深度はMaxGL-18m |
・土質によりスクリューアンカー又はリピート
アンカーを選択。 |
・スクリューアンカーは2〜3本を施工
・施工深度はMaxGL-6m程度 |
搬出入
トラック |
・自走 |
・10tセルフ+2t車(2t吊クレーン付き) |
・6tセルフ+2t車(2t吊クレーン付き) |
・4t車(2.9t吊クレーン付) |
・2t車(2.9t吊クレーン付) |
移 動 |
・クローラ自走、敷地外へはタイヤ自走 |
・クローラ自走、敷地外へは10tセルフ |
・クローラ自走、敷地外へは6tセルフ |
・クローラ自走、敷地外へは4tユニック |
・2t車(2.9t吊クレーン付) |
コスト |
・調査数量が多いほど有利 |
・調査数量が多いほど有利 |
・小型貫入機では最も高能率 |
・調査数量が少ない場合に有利 |
・狭い敷地で有利 |
その他 |
・幅4m以上の搬入路が必要 |
・N≦20の軟らかい地盤に適用 |
・貫入不能な中間層はボーリング又
はパーカッションにより打抜き可能 |
・貫入不能な中間層はボーリング又
はパーカッションにより打抜き可能 |
・N≦15の軟らかい地盤に適用
・敷地が狭い場所で有利 |
保有台数 |
1台 |
1台 |
1台 |
4台 |
1台 |
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三成分コーン貫入試験 Cone Penetrometer Test |
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標準的な三成分コーン貫入試験は先端抵抗(qc)、周面摩擦(fs)、ならびに間隙水圧(u)を測定します。さらに、コーン貫入中に発生する間隙水圧の消散試験を行うことにより、様々な地盤強度に関する情報を得ることができます。 |
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●土質分類(Robertson,1990) |
●換算N値(Jefferies & Davies,1993) |
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●地耐力(支持力)
qd=qc/Nk |
●非排水せん断強度(C、φ) |
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●圧密沈下検討(消散試験) |
●液状化検討
(P.K. Robertson & C.E. Fear,1996) |
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多成分コーン貫入試験 Multi-Compornent Cone Penetrometer Test |
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多成分コーン貫入試験は三成分コーンに種々のセンサーを組み合わせた試験で、三成分と同時にセンサーの情報を得ることにより、短時間で有効な地盤についての情報を得ることができます。
●サイスミックコーン(Seismic Probe)
プローブ中に内蔵した3個の特殊マイクロホンで、相対する2つのS波及びP波を測定することができます。
三成分コーンと同時に容易にダウンホール式のPS検層を実施することができます。 |
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●速度検層 |
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●ビデオコーン(Video Probe)
ビデオ・コーン貫入試験(Video-CPT)は地盤の様子を見ることのできるシステムで,地盤を直接目視することにより,更に精度のよい土質分類を行うことができます。 |
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●サンプリングコーン(クローズドソイルサンプラー)
先端をコーンで閉塞されているクローズドソイルサンプラーは、スライムや採取開始深度までの土壌の影響を受けることなく、所定の深度の土壌を採取することができます。 |
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